琉球切手とは、第二次世界大戦の日本の敗戦により、アメリカ軍による占領統治期間に沖縄で発行されたものです。
ご周知のとおり、1945年から沖縄はアメリカの占領下におかれ、日本本土から切り離され、アメリカの軍政府が作られ、それまでの日本の切手が事実上使えなくなりました。
その後、1948年に「琉球郵便」と記された切手が発行され、これ以降、1972年の沖縄の本土復帰に伴い、琉球切手が廃止されるまでに、百数十種の琉球切手が発行されたそうです。
琉球切手の額面も、最初は「YEN」単位で表示されていましたが、1958年から「¢(セント)」などのドル表示に変わりました。
その間、記念切手も発行されていて、1951年に発行された「琉球大学開校」以降、「天然記念物シリーズ」、「熱帯魚シリーズ」、「空手シリーズ」、「組踊りシリーズ」など、沖縄独自の美しい文化をテーマにしたものなど数多く発行されています。
しかしその後、沖縄の本土復帰により、琉球切手が発行されなくなるという希少性に便乗し、琉球切手に対する投機熱が高まり、額面の何倍もの値で買取られ、取引されたそうです。
その中でも「守礼門復元記念」は、沖縄が本土に復帰する1972年1月時点では1シート1500円に過ぎなかったものが、同年10月には10倍の15000円に高騰するという現象があったそうです。
しかし翌年、大暴落し、投機目的で買った人々が大損失を被ったということが社会問題化したそうです。
このような琉球切手ですが、今でも価値があるのでしょうか?
1枚だけあった琉球切手を金券ショップや専門店で見積もりをしてもらいましたが、結果は値がつかないというものでした。
やはり、額面の金額単位が「¢」になっており、外国のものと同じ扱いになるそうです。
つまり、日本国内の郵便で流通することがない→買い取る価値がないということのようです。
ただ、琉球切手の収集マニアもいるようなので、琉球切手などはネットオークションなどで価値のわかる収集家に買い取ってもらうほうがいいのかもしれません。
もしくはネットなどの切手買取を行っている業者は琉球・沖縄ものを扱っているところもあるようなので、そうしたところに鑑定を依頼してみるのもいいかもしれません。